グループワークは化学反応が起こるか?

今日は小規模校研究大会で提案授業をさせてもらいました。私の授業へは思っていた以上に参観者に来て頂き、緊張感のある中で行うことができました。また一ついい経験をさせてもらいました。今回の提案授業は1年生、三単現のpracticeからproductionにつなげていこうという授業設定です。


取り組んだ内容としては、


①友だち紹介(みんなが知らない裏情報を伝えよう、というproduction活動)
 授業の最初に4人ずつ発表をする。数時間の継続活動。


②パターンプラクティス(Talk and Talkを使ったもの)


③教科書の文を参考にしたproduction活動
 アニメキャラなどを使った二人に関するskit作り
 

です。反省点としては、practiceからproductionへ移行していく時にどのようにつなげていくか、生徒の発話の内容から全体的に間違いの多いものをフィードバックさせる点がまだまだであったということを自分は思いました。
また、グループワークで考えておかなければならないことを指導いただきました。グループワークをするときには、何の目的でグループにするのかが明確でないといけないのでは?ということです。何かの活動をグループで行わせるときに、グループでやれば何かいい意見がでるだろう、きっと化学反応があるだろう、なんて思ってグループにさせていないか、ということをさらに考えないといけないなと思いました。その件について自分なりに検討したことを指導主事の先生に返信をしました。


M先生

昨日は貴重なご指導ありがとうございました。グループワークについては自分がまだまだ深めないといけない点だと思いました。これまでの授業の中でも自分が曖昧にしてきた点だと思いましたので、M先生の考えを参考に、これからの活動を考えてみました。より質の高いproduction活動を行うために、グループワークでいかに化学反応を起こさせるか、という点についてです。

これまではタスクや何かの活動に取り組ませる時に、単純・軽率・機械的にグループにさせていました。それはなぜかと考えたときに、「三人寄れば文殊の知恵」ということを自分勝手に解釈し、使っていたからだと思います。グループにすればきっとよりよいものができるだろう、という曖昧な考えを改め、グループ活動を如何に機能させるかについて考えなければならないと思いました。
単純にグループワークに持ち込んだ際に起こりえることの一つに、fast learnerがワークを進めていき、slow learnerは置いてけぼりになるという、先生が昨日挙げられた事態が起こると思います。それでは一人ひとりの学びが確保されないのと同時に、学力差を広めてしまうのみに終始してしまうことが起きてしまうなぁと感じました。

グループワークでの学びの保障には、slow learnerが如何に学びを進めるかということが重要だと思います。そこで私は佐藤学先生の提唱する「学びの共同体」に参考にできる視点が多くあるのではないかと考えました。
例えば、グループでskit作成を作ろうという課題を与えたとき、想像力豊かで文創作をすることができる生徒と、何を作ればよいかわからずつまずきを覚える生徒がでてくるので、この二者にどのように学びを深めさせるかを考えることが教師にとっては重要だと思います。タスクを進めるグループワークの過程で、中心的に進めるfast learnerの生徒は自分の出した考えや英文をグループ内全員に説明し理解を促させたり、わからなければ文法事項を説明したりさせる。一人で考えを進めても行き詰まることが多くあるので、みんなの意見を取り入れながらグループの考えとしてタスクを完成させていかせたい、と考えています。全員が理解しながら進めることで、slow learnerもアイディアを求められた時に、何か発言できたり、考えを述べたりすることができるようになると思っています。fast learnerがさらに学びを深め、slow learnerは基本的なことの定着が図られることが理想だと思います。さらにfast learnerが考えを広め、その考えをサポートしてもらったり、深めたりという過程は中学生でも大人になっても重要なことだと思いました。講演会では佐藤先生は「自らわからないと言える関係作りをしなければならない」と述べていました。このような実践が英語という語学・感性の学習にどこまで効果的に機能するか、自分なりに模索しながら取り組みたいと思っています。上記に私が述べたことはあくまで我流の考えで、甘いところもあると思います。またM先生に学ばせて頂きたいと思っています!


まとめとしては、ただ単純なグループワークではなく、人間関係を深めさせ、互恵的な学びの中で取り組ませる活動を私たちが仕組んでいくことが大切だと思いました。理想論が実践をしていく中で現実味を帯び、効果的な成果がでるように取り組んでいきたいなぁ!授業に際してたくさんのお褒めの言葉もかけて頂き、大変勇気づけられました。市の指導主事の先生、参加者の先生方からは本当に良い刺激、また次も頑張れる活力を頂きました。ありがとうございました。